FX以外の投資

株式投資とFXの違い

投資対象には、様々なものがあります。そこで、株式投資とFXについて、相違点や類似点を比較しましょう。



株とFXを比較

株式投資は、株価変動でも配当でも稼げます。FXも、為替レート変動でもスワップポイントでも稼げます。…もしかして、同じ?というわけです。

株式投資とFXでは、どちらが有利でしょうか。

人気度(残高比較)

ニュースを見ますと、「本日の日経平均株価は…そして外国為替相場は…」と、セットで報道されます。すなわち、同じくらいの重要度だということでしょう。

では、投資対象として、どちらの人気が高いでしょうか。アンケート等よりも、「実際に投じている金額」で比較すると分かりやすいです。

下は、2019年3月末時点の投資対象別の残高比較です(日本国内の個人)。株式の圧勝です。

外貨預金、FX、暗号資産(仮想通貨)を合計しても、全く追い付きません。

投資対象別残高割合比較グラフ

株式投資は歴史が長く、認知度が抜群です。投資と言えば、最初に株式が思い浮かぶという人も多いでしょう。

株式投資は、それほどまでに日本国民に浸透していることが分かります。

株式投資 FX
残高割合 93.0% 1.5%

配当とスワップポイント

株式投資をしますと、定期的に配当をもらえます(ゼロの場合もあります)。一方、FXの場合は、スワップポイントがあります。

この2つを比較する場合、投資家にとって、どちらが有利でしょうか。

…圧倒的に株式投資が有利です。

下の絵は、株式投資のイメージ図です。投資家同士が、東証などで株のやり取りをする結果、誰かが資金を増やして、誰かが損します。

株式投資のイメージ図

株式投資の配当

上場会社は、定期的に配当金をもたらしてくれます。対象者は、株式を持っている人で、配当総額は2019年3月期だけで11兆円以上です。

配当は変化していきますが、1年で11兆円ものお金が、投資家に分配されています。極めて大きな額です。

FXのスワップポイント

一方、FXには、この配当に相当するものがありません。

スワップポイントは、投資家同士で交換するものです。よって、ある投資家がスワップポイントを支払い、別の投資家がそれをもらうという構図です。

外部の誰かが、お金を支払ってくれるわけではありません。

また、スワップポイントは日々変化していきます。スワップポイントをもらう側だったのに、いつの間にか支払う側になっている…という場合もあります。

株式の場合、配当がゼロになることはありますが、マイナスになることはありません。

以上の点から、株式投資とFXではどちらが稼ぎやすいか?と問うならば、株式投資の方が稼ぎやすいと言えるでしょう。

ただし、実際に資金を増やすのは、株式もFXも難しいです。株式投資は簡単だということはありません。

価格の透明性

価格の透明性は、株式の方が上です。

株価の透明性

株式投資の場合、証券会社経由で取引します。ある証券会社では安い株価で買えて、別の証券会社だと割高だということはありません。

どの証券会社経由で取引しても、基本的に同じ株価で取引できます(キャンペーン等で少し安く買える場合もありますが)。

配当金も、どの証券会社経由で買っても全員同じ金額です。「証券会社Aで買った人は、1株100円で、証券会社Bで買った人は、1株20円にします」などというのは、あり得ません。

為替レートの透明性

しかし、FXの場合は様相が異なります。

為替レートは、概ねどのFX業者でも同じ数字です。しかし、FX業者ごとにスプレッドが異なることから明らかですが、FX業者ごとに為替レートが異なります。

スプレッドが開いたり、スリッページがあったり。さらに、スワップポイントもFX業者ごとに異なります。

スプレッドやスワップポイントの大きさは、FX業者の意向で決められます。その分、価格透明性は劣るということになります。

ただし、例外もありまして、「くりっく365」は透明性が高いです。くりっく365運営者である東京金融取引所は、価格形成に関与していません。

マーケットメイカーと呼ばれる会社(6社)の競争によって、為替レートが決められています。

価格変動率

次に、価格変動率を比較しましょう。これは具体的な銘柄で考察するまでもなく、株式の値動きの方が大きいです。

例えば、株価100円の銘柄があるとしましょう。1週間後の株価が70円になったり、逆に130円になったりするのは、十分ありうることです。

これが実現しても、ニュースになりません。ありふれているからです。

ところが、米ドル/円で同じ事が起きたら、世の中は大騒ぎです。日本経済も大きな影響を受けるでしょう。

米ドル/円の場合、1日で1円(100銭)動けば、「今日は大きく動いたなあ」と感じます。

ただし、為替レートは、値動きが「いつも」小さいというわけではありません。下は、米ドル/円の日足チャートです(FXプライムbyGMOから引用)。

わずかな期間で、112円から101円まで急落した様子が分かります。

米ドル円の価格変動(日足チャート)

とはいえ、こういった値動きは稀です。相場で資金を増やそうと思えば、値動きが大きいことが重要です。

というわけで、FXは株式に比べて不利なのか?ですが、一概にそうとは言えません。レバレッジを使えるからです。

むやみに高レバレッジで取引すると、強制ロスカットのリスクが出てきます。低レバレッジを心掛けながら取引することで、安全と収益の両立を狙えます。

銘柄数(通貨ペア数)

銘柄数を比較しましょう。株式の方が圧倒的に多いです。東証だけ考えても、以下の通りです(2020年6月現在)。

東京証券取引所

  • 第一部:2,169
  • 第二部:482
  • マザーズ:322
  • JASDAQ(スタンダード):664
  • JASDAQ(グロース):37

合計で3,000を優に超えます。一方、FXの場合、通貨ペア数は多くのFX業者で20~30くらいです。ただし、銘柄数が多いから良い、少ないから悪いということはありません。

株式投資の場合、銘柄選びで多くの労力を使います。トレード手法によっては、銘柄選びが全てだ、とさえ言える場合もあるでしょう。

FXの場合、銘柄選びで苦労することはありません。数が少ないからです。よって、腰を落ち着けてトレードすることができます。

株式投資でFXのイメージを考えるなら、「日経平均株価、東証株価指数、ダウなどの有名な株価指数でトレードする」という感じでしょうか。

銘柄選びが楽しいという場合は、株式投資が良さそうです。銘柄選びは嫌いだという場合は、FXが有力になります。

株式投資 FX
銘柄数(通貨ペア数) 3,000超 20~30

上場廃止

東証だけで銘柄数が3,000を超えると、上場廃止になる銘柄が年にいくらか出てきます。これは仕方がありません。

上場廃止理由は数多くありますが、業績不振で経営破綻といった感じの上場廃止になると、株価は文字通り0円になってしまいます。

株式投資は、これが大きなリスクです。

FXの場合、通貨ペア数は限られていますし、国が破綻して消滅することも想定しなくて良い…と思いがちですが、株式の上場廃止と同様になる場合があります。

実際にあった例としては、2008年のリーマンショック辺りでの出来事です。アイスランド・クローナが暴落を続け、相場が消滅してしまいました。

消滅したので、ロールオーバーできません。すなわち、全てのポジションが強制決済されました。

この強制力は、株式の上場廃止に似ています。

そこまで昔に遡らなくても、世界経済が動揺する際には、トルコリラ円の為替レートが一時的に配信されなくなる場合があります。

この程度があまりにひどくなると、相場の消滅となります。

トルコは、アイスランドと比べて経済規模が段違いに大きいですし、人口も桁違いです。簡単に相場が消滅するとは思えませんが、注意が必要です。

インサイダー取引や相場操縦

株式投資で嫌なのは、インサイダー取引や相場操縦です。これらは厳しく禁じられています。禁じられているということは、やろうと思えばできるということです。

突然吹き上げる株価。その前に不自然な売買がある…こうなると、「インサイダー取引があったのでは?」と疑いたくなります。

また、ツイッター等のSNSを見ていますと、著名なトレーダーは相場操縦に該当しないように、注意深く情報発信している様子が分かります。

一方、FXの世界では、インサイダー取引や相場操縦は、ほぼ話題に上りません。

なぜなら、一般個人や企業にとって、事実上不可能だからです。FXは、この点で安心感があります。

流動性

では、なぜFXでは相場操縦ができないか?ですが、流動性が桁違いに大きいからです。

実例で考えましょう。2011年、米ドル/円は泥沼の円高でした。この円高を阻止すべく、日銀は市場介入を断続的に実行しました。

2011年だけで、10兆円以上です。

その金額で米ドル/円を買い続けても、円高を阻止するだけで精いっぱいでした(2012年後半になってから、円安になりました)。

世界の米ドル/円の流動性は桁違いに大きいので、10兆円の介入額では円高を止めるだけの効果だったということです。

それに比べると、株式の個別銘柄では、相場操縦は容易でしょう。日本の株価全体となると大変ですが、個別銘柄なら相場操縦できそうです。

FXにはこの巨大な流動性があるので、「為替レートを気にしないなら、概ねいつでも売買できる」となります。

これが、FXの安心感です。

株式の場合、取引が閑散とした銘柄だと、買いたくても買えませんし、売りたくても売れません。これが厳しいです。流動性はとても大切です。

まとめ

以上、株式投資とFXを比較しました。

トレードの観点から見て大きく違うのは、配当とスワップポイントなのでは?と思います。

しかし、配当がもらえると言っても、高値で買って保有し続けると、含み損が大きくなって塩漬けになってしまいます。

難易度という点で見れば、株式もFXも難しいです。最終的には、株とFXでどちらが楽しいか?が重要になるでしょう。

  • この記事の監修者
ゆったり為替

ゆったり為替

兼業トレーダー(2004年FX投資を開始)。書籍・雑誌への寄稿:ラクラク稼ぐFX ループイフダン(共著)、FX月刊誌『FX攻略.com』など

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