プライスアクション

ピンバー(pin bar)とは

そもそも「ピンバー」ってなに?ローソク足の形で相場分析

インジケーターに頼らず、ローソク足の形状そのものを見てトレードしようという方法を「プライスアクショントレード」といいます。ピンバー(pin bar)は、プライスアクショントレードの一種です。

インジケーターを使うか、それとも使わないか。それはトレードする人の好み次第ですので、特に優劣はないでしょう。

では、ピンバーの基本事項を確認しながら、実際の相場で機能するかを検証していきましょう。

最後に、ピンバーによるトレード例もご紹介します。



ピンバーの読み方

ピンバーの読み方はとても簡単です。ローソク足の基本的な見方さえ知っておけば、一目で判断できるようになるでしょう。

下図は、ローソク足の構成要素です。上昇を表す陽線と下落を表す陰線に大別しています。

ローソク足の基本形状と読み方

では、上昇の場合と下落の場合を順にみましょう。

上昇示唆のピンバー

上昇示唆のピンバー(陽線タイプと陰線タイプ)

ローソク足自体は、陽線でも陰線でも構いません。特徴を挙げますと、上ヒゲが短く、下ヒゲが長く、そして実態部分が小さいことです。たったこれだけで上昇を示唆すると読むのですから、とても簡単です。

下落示唆のピンバー

下落示唆のピンバー(陰線タイプと陽線タイプ)

下落示唆の場合は、上昇示唆の正反対になります。陰線でも陽線でも構いません。下落示唆の特徴を挙げますと、上ヒゲが長く、下ヒゲが短く、そして実態部分が小さいことです。

こんな簡単なチャート分析で連戦連勝だったら、取引はとても楽しいでしょう。そこで、このチャート分析が本当に通用するのか、日足チャートで確認します。

日足チャートでピンバーを検証

下のチャートは、米ドル/円(USD/JPY)の日足です。トライオートFXから引用しました。このチャートで、ピンバーが出ている部分を確認しましょう。

ドル/円日足チャートによるピンバー(例)

ピンバーが出ているローソク足部分に矢印を描いたのが、下のチャートです。黄色は下落示唆のピンバー、青色は上昇示唆のピンバーです。

ピンバーの連続出現例

こうしてみると、ピンバーだらけだと分かります。上昇示唆と下落示唆に分けて考察しましょう。

上昇示唆のピンバー

1や4~6といったあたりで買っていれば、利食いできたでしょう。しかし、2や3で買うのは失敗だと分かります。

同様に、10や11で買えば正解ですが、9で買うのは失敗に終わる可能性があると分かります。

下落示唆のピンバー

下落の場合、4で売っていれば、とても良い成績だったと分かります。しかし、その他の番号の位置で売っても、結果は今一つだったかもしれません。

考察

以上の通り考察すると、ピンバーは正答率が低くて使い物にならないように見えます。しかし、少し工夫することによって、正答率を上げることが可能です。その方法例をご紹介しましょう。

他の分析手法とコラボレーション

ピンバーを単体で使うと、上昇のケース、下落のケース、いずれも結果はあまりよくありませんでした。そこで、ほかの分析手法を組み合わせてみましょう。

組合せその1:下値支持線、上値抵抗線

チャート分析においては、チャートが下値支持線まで下落したり上値抵抗線まで上昇したりすると、為替レートは反発しやすいと言われます。これを利用します。

下のチャートは、2本の補助線を描いています。上側が上値抵抗線、下側が下値支持線です。

サポート、レジスタンスラインによるピンバーとの併用例

上値抵抗線や下値支持線あたりでピンバーが出現したら、それを合図に売買している様子が分かります。このチャートでは取引機会が3回あり、いずれも期待通りの値動きをしていることが分かります。

組合せその2:RSI

その1では、抵抗線で為替レートが反発しやすいという性質を利用しました。ここでは、オシレーター系のインジケーターと組み合わせてピンバーを使ってみましょう。

オシレーター系とは、価格が高すぎる・安すぎるという度合いを表現してくれます。高すぎると判定されれば、為替レートはその後反落すると期待できます。

逆に、安すぎると判定されれば、為替レートはその後反発上昇すると期待できます。

為替レートが反転するところを狙うという意味では、コラボその1と同じ趣旨です。

下のチャートをご覧ください。上側にローソク足、下側にRSIが描いてあります。

RSIによるピンバーとの併用例

青の縦戦は、RSIが底値を付けた部分です。すなわち、「為替レートが安すぎる」という意味です。

その時点のローソク足を見ますと・・・この図では縦線に隠れてしまっていますが、3つともすべて上昇示唆のピンバーになっていました。

逆に、黄色の縦線部分は、RSIが高値を付けた部分です。すなわち、「為替レートが高すぎる」ということを示します。

この時点のローソク足を見ますと、下落示唆のピンバーでした。

なお、RSIの底や頂点で必ずピンバーが出現するというわけではありません。

RSIがシグナルを出していて、かつ、そのシグナルと同じ方向にピンバーが出ていれば、信頼度が比較的高いと考えられます。

上のチャート例はわずか数か月間ですから、その他の期間や様々な通貨ペアで研究して、皆様にとってこの方法が使いやすいかどうかを確認してみてください。

ピンバーによるトレード例

では、具体的に、いつ取引を開始(エントリー)して、いつ決済すべきでしょうか。答えは一つではありませんので、順に確認していきましょう。

取引開始位置(エントリー)

ピンバーの上昇示唆と下落示唆は方向が違うだけで考え方は同じですから、上昇示唆の場合で考えましょう。

前日の終わりがピンバーの例

1時間足等でも構いませんが、今回は日足チャートで取引しているとしましょう。朝になって確認したところ、前営業日の日足が上のようなピンバーになっていて、かつ、取引チャンスだったとしましょう。

この場合、いつ取引を開始すれば良いでしょうか。

1:前日終値の位置で買う

このエントリー方法は、「直前の足がピンバーになったら、すぐにトレードを開始する」という方法です。チャートを確認したらすぐにエントリーできるのがメリットです。

朝チャートを確認して、その場で判断してトレードできます。

日中は仕事などでトレードできない、あるいは、いつでも自由にトレードできるわけではないという環境の場合に有効でしょう。

2:為替レートが前日高値よりも上に抜けたら買う

この案は、「上昇示唆を出したピンバーがダマシでないことを確認してから取引を開始する」方法です。確実性が高まるという点でメリットがあります。

また、前日高値を抜けていっても、抜けるまでの値動きを総合的に考えて取引をやめるという選択も可能です。

すなわち、確実度を上げることが可能です。

ただし、良いことばかりでもありません。1で買って利食いする場合に比べると、利幅は小さくなってしまいます。

確実性を取るか、それとも利幅を取るかという選択になります。

決済位置

次に、決済すべき位置を確認しましょう。決済位置については、ピンバーと同時に使うもう一つのインジケーター等の支援が必要かもしれません。

たとえば、レンジ相場で補助線を併用する場合で考えましょう。補助線が2本引いてあり、レンジ相場であることが分かります。

決済位置を決める補助線(チャート図)

1のピンバーで買う場合、2で決済を目指します。レンジ相場ですから、2つの補助線の間を為替レートが上下動する性質を利用しています。同様に、3で買う場合は4での決済を目指します。

なお、上のチャートでは成功例となっていますが、損切りする場合も考えなければなりません。

損切りポイントもいくつか考えられるでしょうが、ピンバーの場合は、比較的容易に損切りポイントを決めることができます。

損切り位置

  • 買いの場合:ピンバーの足の安値を下回ったら損切り
  • 売りの場合:ピンバーの足の高値を上回ったら損切り

補助線を重視して損切りポイントを決定し、ピンバーの考え方を採用しないという方法もあるでしょう。正解は一つではありませんので、お好みの方法を使いましょう。

RSIを使う場合の決済位置

RSIを使う場合の決済位置を確認しましょう。上でご案内したチャート図を再掲載します。

RSIによる決済位置の判定(チャート図)

RSIを使って取引を開始する場合、RSIが底値にあるときにピンバーが出現すれば買いでした。そして、RSIが高くなったら決済します。

RSIが高値になるまで我慢するという方法もあるでしょうし、ある程度上昇したら満足して決済するという方法もあります。

これも、特定の場所で決済しなければならないというルールはありませんので、皆様の好みで決めて良いでしょう(バックテストを繰り返して決めると、より良いです)。

  • この記事の監修者
ゆったり為替

ゆったり為替

兼業トレーダー(2004年FX投資を開始)。書籍・雑誌への寄稿:ラクラク稼ぐFX ループイフダン(共著)、FX月刊誌『FX攻略.com』など

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