「IFO(アイエフオー)注文」は、IFD(イフダン)注文とOCO(オーシーオー)注文を組み合わせた注文方法で、両者の特徴をそのまま活かした方法です。
最初にIFD注文が約定し、その後、自動的にOCO注文が発動される仕組みです。図を見ながら特徴を確認しましょう。
3つの注文、2つの決済注文
IFD注文では、新規注文と決済注文を同時に発注できますが、決済注文は一つしか発注できません。一方、OCO注文は、一度に2つの決済注文が可能です。
IFO注文は、この2つを同時に使えます。
つまり、IFO注文で発注した場合、「新規注文」「利益確定の決済注文」「損切りの決済注文」を同時に発注できます。そして、新規注文が約定すると、二つの決済注文が自動的に有効になります。
では、4つのパターンで確認しましょう。
IFOの買い取引例-1【新規指値+利確+損切り】
現在、米ドル/円=106円だとします。105円になったら買うという指値注文を新規で発注しました。
一定の利益を確保するため、米ドル/円=107円になったら売りの指値注文、もう一方は損失を限定するため、104円になったら売りの逆指値注文を同時に出します。
このケースでは、予想どおり米ドル/円=107円になったら2円の利益が確定し、104円になったら1円の損失が確定します。
IFOの買い取引例-2【新規逆指値+利確+損切り】
現在、米ドル/円=104円50銭だとします。105円になったら買うという逆指値注文を新規で発注しました。
決済注文は、先ほどの利益確定と損失限定のパターンとまったく同じです。新規注文が、指値注文か逆指値注文かという違いです。
次に、売りの取引例です。買いと同じですが、図で確認しましょう。
IFOの売り取引例-1【新規指値+利確+損切り】
現在、米ドル/円=104円だとします。105円になったら売るという指値注文を新規で発注しました。
一定の利益を確保するため、103円になったら買う指値注文、もう一方は損失を限定するため、106円になったら売る逆指値注文も出します。
このケースでは、予想どおり米ドル/円=103円になったら2円の利益が確定し、予想とは逆に106円に振れたら1円の損失が確定になります。
IFOの売り取引例-2【新規逆指値+利確+損切り】
現在、米ドル/円=105円50銭だとします。105円になったら売るという逆指値注文を新規で発注しました。
決済注文は、上の利益確定と損失限定のパターンとまったく同じです。新規売り注文が、指値注文か逆指値注文かの違いです。
まとめると
IFO(アイエフオー)注文は、新規注文から決済注文まで、一度に発注できます。よって、為替レートをチェックする時間がない、パソコンの前に張り付くことができない場合でも、取引可能です。
IFO注文の留意事項
IFO注文は、為替レートが最初の発注レートに到達したら稼働します。
最初の注文が実現する前に、OCO注文で発注した為替レートが実現しても、何も起きません(発注されません)。
最初に新規注文が約定し、その後、OCOの注文が有効になるという流れです。
すなわち、為替レートが最初の注文位置まで来てくれるかどうかが、取引できるかどうかの決め手になります。
成行注文で始める場合、為替レートをずっと監視する必要があります。
IFO注文ならば、発注後に取引画面を閉じても、自動でトレードしてくれます。注文が約定するまでの間、別のことができますから、成行注文にはないありがたい機能です。
なお、成行注文で今すぐ取引を開始して、決済のOCO注文も同時に出したいという場合は、OCO注文について書いた記事内の「新規発注時に、決済のOCO注文を同時に出す」 部分をご確認ください。