インジケーターとは

移動平均線の数値設定や計算方法

移動平均線(いどうへいきんせん)は、相場の世界で最も良く知られたインジケーターの一つです。

そこで、計算方法や使い方、注意点を確認しましょう。



移動平均線とは

移動平均線とは、相場のトレンド把握に優れたインジケーターです。トレンドを把握しやすいので、トレンド系に分類されています。

下のチャートをご覧ください。ユーロ/円の日足チャートです(マネーパートナーズから引用)。

ユーロ/円日足チャート

チャート左半分では、為替レートが下落気味です。その後、上昇に転じています。

しかし、ローソク足は日常生活で使いませんし、相場の流れをローソク足だけで読むには訓練が必要です。要するに、分かりづらいです。

そこで、ローソク足チャートに移動平均線を追加してみましょう(下のチャート内、青色の線)。

移動平均線を表示したユーロ/円日足チャート

明らかに、相場の流れが分かりやすくなりました。1本の曲線だけで表示されているのが、分かり易さの理由でしょう。

  • 上昇トレンド:移動平均線が右肩上がり
  • 下落トレンド:移動平均線が右肩下がり

文章でトレンドを解説するのも簡単です。「移動平均線の傾きで判断できますよ」の一言で終わるからです。

移動平均線の計算方法

では、計算方法を確認しましょう。ここでは、例として5日分で計算します。

日数 為替レート
1日目 100.00
2日目 101.00
3日目 101.50
4日目 100.80
5日目 101.70

上の為替レートがあるとします。この5日間の為替レートの平均値を出します。

5日間の平均レート

(100.00+101.00+101.50+100.90+101.70)÷5=101.00円

5日間の平均値は、101.00円となりました。

そして、6日目の終値は102.00円になったとします。5日間の平均値ですから、データが1つ余分になります。そこで、最も古い為替レートを計算から外します。

直近5日分の為替レートを使って、再び平均値を出しますと、101.40円となります。

こうして、ローソク足が新しくなるたびに平均値を計算し、結果を線で結んだものが移動平均線です。

5日間の為替レートを使う場合は、5日移動平均線。20日間の為替レートを使う場合は、20日移動平均線と呼ばれます。

移動平均線の特徴

こうして算出される移動平均線について、その特徴を確認しましょう。

平均値を使っていますので、最新の為替レートが上昇すれば、移動平均線の数字も大きくなります。

そして、為替レートの上昇幅が大きければ大きいほど、移動平均線も大きく上昇します。

また、ローソク足を何本使って計算しているか?によっても、形状に特徴があります。下のチャートは、5日移動平均線と20日移動平均線を同時に表示したチャートです。

5日移動平均線は、赤色の線です。比較しますと、20日移動平均線(青色)は、5日移動平均線に比べて動きがゆっくりです。

表現を変えるなら、5日移動平均線は、20日移動平均線よりも為替レートの変化に敏感に反応します。

この理由ですが、具体的な数字で確認しましょう。

極端な例

為替レートが変な動きをした結果、20日間連続で終値が100.00円だったとしましょう。この場合、以下の通りになります。

  • 5日移動平均線:100.00円
  • 20日移動平均線:100.00円

21日目になって、為替レートがいきなり跳ね上がり、105.00円になりました。

  • 5日移動平均線:101.00円
  • 20日移動平均線:100.25円

為替レートの変化に対して、5日移動平均線の方が大きく反応しています。

この理由ですが、5日移動平均線の算出で使うデータ数は5つだからです。すなわち、新しい為替レートの価値は、全体の20%です。

一方の20日移動平均線では、新しい為替レートの価値は20分の1(5%)しかありません。よって、為替レートが大変動を起こしても、なかなか数字に反映されません。

ゴールデンクロスとデッドクロス

この移動平均線の特徴を生かして、基本的なトレード手法が生まれました。いわゆる「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。

ゴールデンクロス

ゴールデンクロスとは、短い期間の移動平均線が、長い期間の移動平均線を、下から上方向に抜けている状態を言います。

下のチャートでいえば、赤丸2です。

移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロス(チャート図)

その後、為替レートが大きく上昇していることが分かります。ゴールデンクロスが発生したときの為替レートは、およそ117円です。そして、124円くらいまで上昇しています。

最大で7円(700銭)もの利幅が可能だった、ということになります。

デッドクロス

デッドクロスとは、短い期間の移動平均線が、長い期間の移動平均線を、上から下方向に抜けている状態を言います。ゴールデンクロスの反対です。

上のチャートでいえば、赤丸1です。

デッドクロスが発生したときの為替レートは、およそ117円です。そして、115円くらいまで下落しています。

この場合は、最大で2円(200銭)くらいの利幅が可能でした。

ダマシに注意

なお、移動平均線にもダマシがありますので、注意が必要です。

ダマシとは、インジケーターの示唆とは反対に為替レートが動いてしまうことを言います。この際にインジケーターの示唆通りに取引すると、損することになります。

下のチャートでいえば、赤丸3がそうです。

移動平均線ゴールデンクロスのダマシ(チャート図)

赤丸3は、デッドクロスになっています。そこで売ってみたところ、為替レートはどんどん上昇してしまって損切りです。

このダマシを回避する基本的な考え方は、以下の通りです。

トレンドを見極めれば怖くないダマシを回避するポイント
  • 上昇トレンドでは、買いを狙う
  • 下落トレンドでは、売りを狙う
  • トレンドでない相場は、取引しない

上のチャートの赤丸3で売ってしまうのは、「デッドクロスだから売る」という考えが優先してしまった場合でしょう。

「全体的に上昇トレンド傾向が強いかも?だったら、売りは止めよう。」という思考が抜けていた可能性があります。

移動平均線は、トレンド系インジケーターです。すなわち、トレンドに沿った取引をする場合に、成功を期待できます。

「今のトレンドはどうなっているか?」も考えながら、使うことが大切です。

ただし、トレンドを重視しすぎると、相場転換の絶好のトレードチャンスを逃すこともあります。これが難しい点ですが、経験を積んでバランス感覚を養います。

適切なパラメーター

パラメーターとは、変数のことです。「●日移動平均線」で●に入る数字のことです。

適切なパラメーターを使えば、ゴールデンクロスやデッドクロスで素晴らしいトレードができるかもしれません。

そして、パラメーターの数字は、ユーザーが自由に決めることができます。では、一般的な数字は何でしょうか。

これを確認するために、主なFX会社のチャートの初期設定値を見てみましょう。

FX会社 初期設定
DMMFX 10
外為ジャパン 5、25、75
マネーパートナーズ 5、25、75
セントラル短資FX 9、21、50
FXプライムbyGMO 5、20、90

3つの数字が書いてあるのは、チャート上に同時に3つの移動平均線を表示できることを示します。

DMMFXの数字は1つですが、3つよりも多く表示できます。初期設定値として表示されているのは10だ、という意味です。

表を見ますと、3社以上で同じ数字は5しかないことが分かります。すなわち、移動平均線で使うべきパラメーターはこれだ!というのはなさそうです。

とはいえ、何となく傾向が見えることが分かります。

  • 短期:5
  • 中期:20~25
  • 長期:75を中心とする数字

このほかにも、「200」が使われることがあります。200日移動平均線です。長期的な趨勢を判断する際に使われます。

自分で調査してみると、ちょうど良い数字が見つかるかもしれません。チャートを眺めながら検証しましょう。

トレード手法としての有効性

では、移動平均線がトレード手法としてどれだけ有効なのか、調べてみましょう。具体的には、バックテストをします。

バックテストとは、過去の為替レートを使って、特定のトレード手法が有効かどうかを調べることです。

既に確認しました通り、移動平均線はトレンド相場に強いです。すなわち、大きなトレンドになりやすい通貨ペアを選ぶ必要があります。

ここでは例として、ポンド/円を採用しましょう。そして、以下の手法にします。

ポンド/円によるバックテスト

条件

■使用するインジケーター

  • 5日移動平均線
  • 20日移動平均線

■トレード手法

  • ゴールデンクロスになったら1万通貨買い、その後、デッドクロスになったら決済
  • デッドクロスになったら1万通貨売り、その後、ゴールデンクロスになったら決済

■取引期間:2010年1月4日~2019年12月31日(10年間)

バックテストと言えばMT4が有名ですが、一般的には難しすぎます。そこで、マネーパートナーズ(マネパ)のツール【HyperSpeed NEXT】を使います。

マネパだと、バックテストが簡単にできます。

取引結果をグラフで確認しましょう。下の通りです。

移動平均線によるトレードは機能するか?ポンド/円の取引結果

移動平均線によるトレード結果(バックテスト)

横軸は、トレード回数です。縦軸は、損益です。

10年間の収支は+747,350円となりました。

少なくともポンド/円については、移動平均線のトレード手法が有効だったと言えます。今後も同様に有効だとは断定できませんが、10年間有効だったというのは大きな実績です。

トレードの参考になるでしょう。

このトレード手法の注意点

なお、この手法には注意点があります。下の四角で囲った部分です。

移動平均線によるトレードの注意点(チャート図)

成績が大きく落ち込んでいることが分かります。+50万円を超えていたのに、+25万円くらいまで急落してしまいました。

ここで「もうダメだ」と思ってトレードを止めてしまうと、その後の大成功を手に入れられません。

途中経過で損が発生しても、トレードの継続が大切だと分かります。

「途中で大きな損が出るのは嫌だ。なだらかに収益を増やしたい」という場合もあるでしょう。

その場合は、マネパのツール【HyperSpeed NEXT】を使って、いろいろ検証してみましょう。MT4と違って、簡単にバックテストできます。

HyperSpeed NEXTを使ったバックテストのやり方につきましては、別記事「FXのバックテストを簡単に行うツール」でご確認いただけます。

自動売買ができる

なお、マネパでは、移動平均線を使ったトレードにつき、自動売買ができます。PCの電源を切っても、自動で取引を続けます。

すなわち、感情を挟まずにトレードできますので、手動に比べてバックテストに近い結果を得られると期待できます。

移動平均線を使ったバックテストに興味がある場合、HyperSpeed NEXTを使うと面白そうです。

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  • この記事の監修者
ゆったり為替

ゆったり為替

兼業トレーダー(2004年FX投資を開始)。書籍・雑誌への寄稿:ラクラク稼ぐFX ループイフダン(共著)、FX月刊誌『FX攻略.com』など

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