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初心者にも分かりやすいインジケーター

インジケーターには様々な種類があります。今回は、その中でも分かりやすい部類になるサイコロジカルラインを概観しましょう。

サイコロジカルラインとは

サイコロジカルラインの「サイコロ」は、すごろくなどで使うサイコロではありません。「サイコロジカル」すなわち「心理的な」という意味の英語です。では、どのように「心理的」なのでしょうか。

例えば、米ドル/円(USD/JPY)が5日連続で円高になったとしましょう。「そろそろ安値を付けて円安に反転するかも」と思わないでしょうか。5日連続では不十分と思うかもしれません。過去10日のうちに8日間円高だったらどうでしょうか。さすがに「そろそろ円安になるかも?」と感じるかもしれません。

サイコロジカルラインは、オシレーター系のインジケーターに属します。すなわち、「売られ過ぎ、買われ過ぎ」を計測するインジケーターです。

「もう十分に円高になったから、そろそろ円安になるのでは?」
「もう十分に円安になったから、そろそろ円高になるのでは?」

このような転換点を示唆してくれる指標です。計算式は以下の通りです。

サイコロジカルラインの計算式

簡単な式です。なお、分母がn日になっています。このnには自由な数字を入れることができますが、12を使うことが多いように思います。ただし、12を使う必要性はありません。

nのままでは説明が難しくなりますから、ここではnの代わりに12を入れて話を進めましょう。

仮に、直近の12営業日のうちで円安になった日が9日あった場合、サイコロジカルラインの値は75%になります。かなり高い数字です。「これだけ円安が続いたら、そろそろ円高に転換するかも」と考えることが可能です。

逆に、直近の12営業日のうちで円安になった日が3日あった場合、サイコロジカルラインの値は25%になります。かなり小さな数字です。すなわち、円高の日が多かったということです。「これだけ円高が続いたら、そろそろ円安に転換するかも」と考えることが可能です。

サイコロジカルラインと為替レートの動きの関係

では、サイコロジカルラインの動きと為替レートの動きの間には、どのような関係があるのでしょうか。過去の為替データを使って検証しましょう。この検証をバックテストといいます。

通貨ペア:米ドル/円(USD/JPY)
検証期間:2006年1月2日から2015年12月31日まで(10年間)
足の長さ:日足
データ引用元:くりっく365

米ドル/円(USD/JPY)について、過去10年間という長期間について検証しましょう。検証の方法は以下の通りとします。

検証方法

過去12営業日のうちで円安になった日数と、その翌日の米ドル/円(USD/JPY)が円安になった確率の関係を調べる

例えば、過去12営業日のうちで円安日数が3日になった場合、その翌日の米ドル/円(USD/JPY)が円安になった確率は何%だろうか?を調べます。

サイコロジカルラインの値が小さくなればなるほど(円安になった日数が少ないほど)、その翌日の米ドル/円(USD/JPY)は円安になりやすいのでは?と予想できます。

バックテストの結果、下のグラフの通りになりました。縦軸は円安になる確率、横軸は直近12日間のうちに円安になった日数を示します。

サイコロジカルラインのバックテスト結果

グラフを見て分かることを確認しましょう。

(1)11と12の場合の円安確率がゼロ%である

直近の過去12営業日のうちで円安日数が11日または12日になる場合、その翌日の米ドル/円(USD/JPY)が円安になる確率はゼロ%という結果になりました。

しかし、これは注意が必要です。というのは、直近の過去12営業日で円安が11回だったのは、過去10年間で1回しかありません。12日すべてが円安だったことは1回もありません。

よって、あまりにサンプル数が少ないので価値がない数字です。

(2)11と12を除き、円安確率はおおむね50%前後である

そこで、11と12を除いて考えましょう。すると、過去12営業日のうちに円安だった回数が1回だろうと5回だろうと8回だろうと、翌日の円安確率に大差がないということが分かります。

すなわち・・・「サイコロジカルラインの値と、翌日の米ドル/円(USD/JPY)の値動きには有意な関係を見出すことができない」という結果になりました。

サイコロジカルラインは無効なインジケーターなのか?

では、サイコロジカルラインは有効性が低いインジケーターなのでしょうか。これを考えるために、上で検証した内容を確認しましょう。

上の検証では、サイコロジカルラインの値と、「翌日の」米ドル/円(USD/JPY)の値動きの関係を調べています。しかし、サイコロジカルラインを分析する際、「翌日の」米ドル/円(USD/JPY)で判定すべき理由はありません。もっと長期間、少なくとも数日以上の値動きで判定すべきかもしれません。

そこで、詳細に調べるためにバックテストのツールを使いましょう。

マネーパートナーズの「HyperSpeed NEXT」では、簡単にバックテストをすることができます。インジケーターの意味を知っていればバックテスト可能です。プログラミング言語を知らなくても、簡単にバックテストできます。

そこで、HyperSpeed NEXTを使ってバックテストをしました。取引開始や決済のタイミングを得るための数字を特定の値にしたところ、結果は以下のグラフの通りになりました(取引1回あたりの数量は1万通貨です)。

HyperSpeed NEXTによるバックテスト結果

横軸はトレード回数です。69回になりました。縦軸は損益です。80,870円のプラスです。グラフはおおむね右肩上がりです。

パラメーター(変更可能な数字)を特定の値にすると、過去10年間で有効なトレードが可能だったという意味になります。パラメーターを変更すれば、これよりも素晴らしい成績を出すことも、逆に、悪い成績を出すことも可能です。

サイコロジカルラインの計算方法は一つですが、詳細設定を変えることで、素晴らしいツールにもなれば悪いツールにもなるということを示しています。

そこで、マネーパートナーズのツールを使い、皆様にとって最良のストラテジー(トレード手法)を探してみてはいかがでしょうか。

次のページでは、サイコロジカルラインの有効性について考察してみます。

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