リピート系FXでの成功の秘訣を徹底検証

リピートFXを徹底検証仕組み,手法,メリット,デメリット

数多くのFX業者が、様々なリピート系FXの自動売買ツールを公開しています。

そこで、リピート系FXとは何か、そのメリットとデメリットはどこにあるかについて、確認しましょう。




リピート系FXとは

リピート系FXとは、買いと売り(または売りと買い)の売買を、特定の為替レートで繰り返す手法です。

下のイメージ図で見てみましょう。青の曲線は、為替レートの動きです。

為替レートが下落したので、青丸1で買います。さらに下落したら、2・3・4…と買います。

リピート注文の概念図

そして、為替レートが反転上昇したら、それぞれのポジションにつき、一定の利幅で利益確定します。

ここでトレードは終わらず、さらに続きます。再び円高になったら少しずつ買い、一定の含み益で利食いして…と続きます。

この繰り返しが、リピート系FXの特徴です。

先人が苦悩の末に生み出したリピートFX

底で買えますか?本当は、底値で大きく買いたい

上の図を見ると、疑問に思うかもしれません。

「1~4の位置で小さく買うのは合理的でない。下の図のように、4の位置で大きく買って、その次の上昇トレンドの最上部で売るのが合理的だ。」と。

この疑問には、大きな問題があります。「では、底値で買えますか?」ということです。

上の図の4の位置は、ほぼ底値です。ここで買えて、その後の最高値で売れるなら、1年もしない間に億万長者になるでしょう。現実には、できないです。

そこで、多くの人が悩みます。「損したくないし、利食いもしたいけれど、どこが底値でどこが天井なのか、さっぱり分からない。」

先人が苦悩の末に生み出したのが、このリピート系FXです。

リピート系FXのメリット

以上の経緯から、リピート系FXのメリットが見えてきます。

  • 底値を当てる必要がない
  • 天井を当てる必要もない
  • 広い範囲に注文を設定すれば、どれかは約定する

もう一度、イメージ図を見てみましょう。青数字1の部分は、相場の底値ではありません。しかし、それで構いません。

最終的に、利食いできればOKです。

リピート注文の概念図

同様に、決済で売るポイントも、相場の天井ではありません。いくらか利食いできれば満足です。

この手法を採用すると、1回の利食い額は小さくなりますが、利食い回数でカバーします。相場が荒れ気味になって、利食い通知メールが1日に何十件も届くと、爽快です。

この繰り返し注文が自動でできますから、とても楽です。外出中も、寝ているときも、家でくつろいでいるときも、システムが自動で約定していきます。

約定の様子

ここで、約定していく様子を、順を追って見ていきましょう。下の図で、為替レートが少し下落していることが分かります。

ここで、買っています。

リピートFXの1番目の注文図

本来は、買ってすぐに反転上昇するのが、最高です(破線部)。しかし、実際にどうなるか、それは事前に分かりません。

上の図では、青丸の下に大きな余白があります。よって、将来は下落する図が入るんだなと想像できますが、現実には、相場の先行きは誰にも分かりません。

下の図に移りましょう。

1つ目の買いポジションを持ったのですが、為替レートは反転上昇せず、さらに下落しました。そこで、2つ目の買いポジションを持ちます。

リピートFXの2番目以降の注文図

やはり、買ってから上昇するのが望ましいです(破線部)。しかし、さらに下落したとします。

そうこうしているうちに、結局4つのポジションを持ちました。為替レートのさらなる下落に備えて、買い注文は5・6・7…と続いていきます。

ここで、相場が反転上昇しました。そこで、4つのポジションそれぞれについて、一定の含み益が出たら、順に決済していきます(下図)。

リピートFXの利食い状況図

全部のポジションを利食いした後、さらに上昇するか下落するか、このまま様子を見ます。結果的には、下の図のような値動きになり、全部で8回の利食いができました。

この取引を手作業で発注するのは、意外に大変です。そこで、自動売買で取引すると楽にできますし、気づいたら利食いでお金が積みあがっている、というのも可能です。

リピート系FXを成功させる秘訣

上の解説を見ますと、リピート系FXで成功できる秘訣は、2つに絞られるでしょう。

  • 為替レートが適度に上下動すること
  • 適切な範囲に注文を設定すること

例えば、下のような値動きの場合も、リピート系FXで利食いできます。しかし、利食い額は、期待ほどには積みあがりません。

それよりも、赤丸の位置で大きく買った方が良いでしょう。

とはいえ、こういった形状でも、利食いできます。「期待ほどには利益がない」というだけですから、贅沢な話です。

それよりも、適切な範囲に注文を設定するという方が、トレード成績にとって重要でしょう。

トレード範囲の設定

下は、NZドル/円の日足チャートです(マネースクエアから引用)。チャートの一部を、四角で囲みました。この範囲に集中的に発注できれば、面白いように利食いを繰り返します。

NZドル/円のリピート範囲(日足チャート)

そして、最終的に為替レートは円安になりました。すなわち、買い注文で取引していれば、勝率100%の完璧なトレードになりました。

逆に、売り注文で取引していれば、損切りで終わりました。

損切りしても資産を増やす

では、上の例で売り取引の場合、最終的に損で終わるでしょうか。ここで、リピート系FXの本領発揮です。損切りしても、資金が増える場合が少なくありません。

何を言っているのか?ですが、こういうことです。

  • 今まで、利食いを繰り返してきた。
  • 最終的に、損切りで終わった。

上の2つのうち、どちらの金額が大きいか?です。今までの利食い額合計の方が大きければ、損切りしているにも関わらず、最終結果は資産増加になります。

相場のトレンドを読んで取引する裁量取引の場合、そうはいきません。

裁量取引の場合

損切り:損失
利食い:利益

リピート系FXの場合、最終的に損切りになっても資産が増えるという、通常なら無理と思えるようなことが可能になります。

このメリットは大きいです。

レンジを読むのは、意外に難しい

もう一度、NZドル/円の日足チャートを見てみましょう。チャートは、過去の為替レートをグラフにしたものです。よって、レンジを見つけるのは簡単です。

実際のトレードでは、これからレンジになるだろう、あるいは、今後もレンジが続くだろうと期待して取引します。

これが、難しいところです。

よって、上の赤枠部分に適切に発注できるとしても、赤枠の左端部分で発注するのは困難でしょう。多くの場合、ある程度レンジが進んでから、「あ、ここがレンジだな」と気づきます。

そして、レンジ内に発注します。

リピート系FXに挑戦する人の属性

ここで、リピート系FXに挑戦しよう!と考えている皆様の属性を予想してみます。

FXを始める場合、多くはデイトレードやスキャルピングにあこがれるでしょう。最初からリピート系FXがいいなと考える人は、多くないと思います。

そして、デイトレード等をしてみると、期待通りにいかないと分かります。

  • チャート分析が意外に難しい
  • いつ買うか、売るかが難しい
  • 損切りが辛い
  • 利食い位置が分からない

そこで、試行錯誤を始めます。そして、良い方法を探すうちに、リピート系FXと出会います。

リピート系FXなら、底値や天井を当てる必要はありません。自動売買で取引してくれて、最終的に損切りになっても資産が増える可能性があります。

これは最高じゃないか!という流れです。

こういった場合、レンジやトレンドを適切に把握して発注することが難しいというのは、肌で感じているでしょう。

では、どうやってレンジを見分ければ良いでしょうか。そして、そのレンジは、可能ならば長期間続いて欲しいです。

レンジ相場の見分け方

長期チャートで考える

日足チャートで考える場合、レンジが何か月も継続するのは多くありません。期待よりも短期間で終わってしまう方が多いでしょう。

ならば、長期チャートでレンジを探してみましょう。

豪ドル/円

下は、豪ドル/円の長期チャートです。1993年くらいからの表示です。

見事なレンジだと分かります。月足ですから、レンジは簡単に終わらないでしょう。すなわち、延々と利食いを繰り返してくれると期待できます。

月足チャートで見る豪ドル/円のレンジ範囲(1993年~)

なお、レンジだからといって、底値から高値まで全ての範囲で発注するのは、おそらく厳しいです。と言いますのは、レンジの範囲を見れば分かります。

  • 高値:108円くらい
  • 安値:55円くらい

例えば、108円で1,000通貨買うとしましょう。その後、超円高が進んで55円になったとします。含み損は5.3万円です。

注文1本につき5.3万円の含み損ですから、注文本数が10本、20本となれば、含み損も桁違いに大きくなります。

そうなっても問題ない資金を入金すれば良いのですが、資金効率も悪くなります。

(ちなみに、108円から55円まで、50銭円高になるたびに1,000通貨買う場合、豪ドル/円=55円になったら、含み損は280万円以上になります。)

そこで、発注の範囲を絞ってみましょう。

55円~85円に発注する場合、証拠金として110万円弱が必要です。55円~80円の範囲なら、80万円弱です。

発注範囲を絞れば、必要な証拠金額は劇的に減少します。円高になる場合の含み損も、小さくできます。下の赤枠は、発注範囲を示しています。55円~85円です。

リピートFXの発注範囲(豪ドル/円=55円~85円)

大きく円安方向に進んでしまったら、別の通貨ペアで取引します。こうすれば、年単位で利食いを繰り返してくれます。年単位なので、利食い額も大きくなります。

カナダドル/円

下は、カナダドル/円です。赤枠部分で大きく円安になっていますが、ここで取引する必要はありません。その他の部分で、延々と利食いを繰り返せば良いでしょう。

リピートFXの発注範囲(カナダドル/円)

長期的にレンジになっている通貨ペアはいくつもありますので、探すと面白いです。

FX口座の比較検討も重要

なお、リピート系FXを始めるにあたって、FX口座の比較検討も重要です。と言いますのは、ツールごとに得意分野と不得意分野があるからです。例えば、以下の通りです。

  • トレンドに沿って取引するのが得意
  • 長期のトレードが得意
  • 狭い範囲の取引が得意

当サイトでツールごとの特徴を比較していますので、ご覧ください。

  • この記事の監修者
ゆったり為替

ゆったり為替

兼業トレーダー(2004年FX投資を開始)。書籍・雑誌への寄稿:ラクラク稼ぐFX ループイフダン(共著)、FX月刊誌『FX攻略.com』など

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