« 米国が政策金利を引き上げ!2017年の政策金利はどうなる? | メイン | 米国が政策金利を0.75%~1.00%に引上げ! »

2017年01月19日

ベージュブック:米国経済は力強く拡大中【2017年1月】

FRB(米連邦準備制度理事会)は、ベージュブックと呼ばれるレポートを1年に8回公開しています。FRBとは、米国の中央銀行の中心的な機関です。

ベージュブックを読むと、米国経済の様子が簡単に分かります。そこで、日本時間2017年1月19日に公表された最新のベージュブックで、米国経済の様子を確認しましょう。

ベージュブックはどうやって作られる?

最初に、ベージュブックの構成を確認しましょう。米国は12の地区に分けられており、それぞれに地区連銀が存在します。12の地区内訳は下の地図の通りです(FRBホームページより引用)。

アラスカ州やハワイ州は、サンフランシスコ連銀の管轄です。アラスカはカリフォルニア州とはずいぶん異なるでしょうが、人口の差を考えてこのような区分けになっているのでしょう。

そして、各地区連銀は、管轄区域内の有力者にヒアリングして回ります。有力者とは、銀行のトップ、ビジネスオーナーやエコノミストなどです。その意見を取りまとめてベージュブックとして公開します。

よって、経済の現状だけでなく、経済界の有力者の将来見通しも見えてきます。この意味で、米国の各種統計よりも先行的な意味合いがあるでしょう。

また、以上の作り方をしていますので、ベージュブックはFRBの意見や見通しではありません。しかし、ベージュブックを作っているのは12の地区連銀とFRBであり、彼らの意思決定に影響を与えるでしょう。その意味で、ベージュブックは重要な役割を果たしています。

さらに、ベージュブックは簡潔で読みやすいという特徴を持っています。数字の羅列でなく「拡大中」「足踏み」という言葉で表現されますので、読みながら計算しなくても大丈夫です。

ベージュブックに見る米国の今

ベージュブックの内容を簡潔に見てみましょう。

経済全体

調査期間である2016年11月から12月にかけて、米国の大多数の地域で経済は引き続き拡大しました。具体的には、製造業・自動車を除く小売などです。一方、エネルギー産業や住宅建築などは、地区ごとにまちまちでした。全米を通し、2017年の経済環境は楽観的な見通しです。

雇用

労働市場は引き締まっています。「引き締まる」とは、働きたいという人数に比べて、労働者を必要とする企業等の伸びが大きくなっているということです。熟練労働者・非熟練労働者ともに人数を確保するのが困難になりつつある場合もあるようです。

これを反映して、賃金の上昇圧力が高まっています。2017年の労働市場の見通しは、引き続き引き締まる模様です。

物価

物価上昇圧力が高まっているようです。アトランタ連銀を除き、物価上昇圧力の高まりが報告されています。卸売価格の上昇が比較的大きく、小売りはまちまちですが、安売り競争で小売価格は維持か少し低下かという状況です。農産物価格は安く、住宅価格は維持または上昇です。2017年は上昇が見込まれています。


企業物価を小売りに転嫁しづらい構図は、日本だけでなく米国にもあるのかもしれません。以上の調査は2016年11月から12月にかけて実施されており、トランプ候補が米大統領に当選したことは既に知られています。

このため、トランプ大統領の経済政策見込みを反映している可能性もあるでしょう。2017年の米国経済の発展に期待したいところです。

▲このページのトップへ

エントリー一覧

Copyright © 2016 FX 外国為替証拠金取引 FXニュース All rights Reserved.