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2016年09月27日

豪州準備銀行(豪州の中央銀行)が重視する為替レート【TWI】とは?

オーストラリアの中央銀行(豪州準備銀行)が政策金利を発表するとき、為替レートに言及されることがしばしばあります。たとえば、「2013年以降の豪ドルの減価が貿易セクターを支援した」といった具合です。

しかし、為替レートと言っても、豪ドル/米ドル(AUD/USD)や豪ドル/円(AUD/JPY)など、その種類はたくさんあります。通貨の種類だけあると言ってよいでしょう。

では、豪州準備銀行は何を基準にして為替レートを考えているのでしょうか。

TWIとは

自国通貨が高いか安いかを判断したいのに、通貨の数だけ為替レートがあったのでは大変です。ある通貨に対しては豪ドルは強くなっているけれど、別の通貨に対しては弱くなっているという場合、豪ドルは強い?それとも弱い?という判断が難しくなります。

そこで、豪州準備銀行では為替レートの指標を作っています。TWI(Trade Weighted Index)といいます。簡単に説明しますと、各国とオーストラリアの貿易量を加味して為替レートを合成するという手法です。

この方法を使えば、ただ一つの為替レートを見れば良いということになります。とても便利です。

では、TWIの推移を確認しましょう。豪州準備銀行ホームページからの引用です(以下同じ)。



オレンジ色は名目値、青色は物価上昇率を反映した実質値です。トレンドはどちらも似たような感じですので、ここでは特に区別しないで話を進めましょう。

1986年から2000年代初めまで、50~60くらいの範囲で推移していることが分かります。その後、グングンと上昇しました。リーマンショックで一時的に大きな下落がありましたが、さらに上昇している様子が分かります。景気は悪いのに自国通貨高というのは、輸出セクターには辛い状況です。

円で考えますと、2008年のリーマンショック以降、不景気になっているのに、円相場がどんどん円高になっているというイメージです。

2010年代になってようやく豪ドルは低下し始めましたが、現在のレートは60~70くらいで、2000年代初めまでと比べると高い位置にあることが分かります。

こうして長期で見ると、豪州準備銀行が豪ドルの水準に不満足である理由が分かるかもしれません。過去数年の推移だけ見ると、豪ドルは大幅に安くなっているように見えますが、歴史的にみれば高いと言えます。輸出セクターを支援するには、もう少し安いほうが望ましいかもしれません。

TWIの内訳

では、貿易量を加味して計算されるTWIですが、国別の内訳はどうなっているでしょうか。歴史的な推移とともにご覧ください。


最新の数字は2015年のものですが、その時点で上位に位置している8か国の推移です。左の数字は割合で、TWIに採用されている19か国の数字を合計すると100になります。

8個もデータがあると読みづらいですが、1か国だけ突出した動きをしていることが分かります。中国です。2000年になる前から上昇一辺倒で、2015年には25%を超えています。第2位と第3位の日米を合計しても追いつきません。

これが意味することは、「オーストラリアは中国との貿易が増える一方だった。また、オーストラリアの景気は中国次第という一面がある」ということでしょう。

中国の景気が良いうちはオーストラリアの景気も良いですが、中国が風邪をひくと、オーストラリアも風邪をひくかもしれないということです。

しかし、よく見ると、中国の比率は2014年から2015年にかけて下落しています。前年比で中国の割合が低下するのは、1999年以来のことです。

オーストラリアが、中国に依存しすぎる危険性を感じて他国との貿易量を増やしつつあるのか、あるいは偶然なのか不明です。中国の比率が数年以上かけて低下するようならば、中国と豪州の景気の連動性は薄れてくる可能性があります。

(FXビギナーズ編集部)

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